今回は日本の取引所に上場している仮想通貨ライトコイン(Litecoin)について取り上げます。
ライトコイン(Litecoin)は、ビットコインを元に開発されたコインで2011年10月に発行されました!
アルトコインの中でも一番古いコインであることは、意外に知られていないのではないでしょうか。
そんな仮想通貨ライトコイン(Litecoin)について解説していきます!
- ビットコインの補助役
- ブロックの承認速度はビットコインの4倍
- ビットコインに似た仕組み
Contents
ライトコイン(Litecoin)とは
ライトコインのコンセプトとして
「ビットコインが金(GOLD)の価値を持つならば
ライトコインは銀(SILVER)の価値を目指す」という言葉が有名です。
そのコンセプトの通り、ビットコインより価格は低いですが、決済スピードは速いのでショッピングなどの少額の取引と相性が良く、利用しやすいコインとされています。
詳細
通貨名 | Litecoin |
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通貨単位 | LTC |
公開日 | 2011年10月7日 |
アルゴリズム | Proof of Work |
時価総額 | 727,160,599,015 2018年5月現在 |
ブロック生成速度 | 60秒 |
発行上限枚数 | 84,000,000 LTC |
取扱取引所 | bitbank, bitFlyer, GMOコイン, Coincheck, Binance .etc |
公式サイト | https://litecoin.org/ja/ |
公式ツイッター | @litecoin |
ソースコード | https://github.com/wsaqaf/litecoin |
ライトコインは数あるアルトコインの中でももっとも古いと言われています。発行枚数の上限はビットコインの2100万枚に対して約4倍の8400万枚です。一方、ブロックの承認スピードはビットコインの約10分に対して4分の1の約2.5分とされています。
ビットコインより発行枚数も多く、希少価値は下がりますが、決済スピードは優れているため、より手軽に使えるコインを目指しています。
また、ライトコインはP2Pのインターネット通貨であるとされています。ほぼ無料に近い手数料で、世界中の誰にでも即座に支払いができます。中央集権型とは異なる完全分散型であり、オープンソースでグローバルな決済ネットワークを目指しています。
価格チャート
今までの価格チャートについてもみてみましょう。
最高値 | 最安値 | 価格差 | |
2018 | 34,250.720 | 11,167.100 | 306.71 % |
2017 | 39,780.740 | 382.660 | 10395.84 % |
2016 | 630.700 | 309.520 | 203.77 % |
*価格には引用サイトによって誤差があります。1つの目安として参考にしてください。
引用元 https://cripcy.jp/shikiho/litecoin
ライトコイン(Litecoin)の仕組み
ライトコインのブロックチェーンは、ビットコインより多くのトランザクションを取り扱うことができます。より頻繁にブロックが生成されるため、ソフトウェアを将来的に改良する必要がなく、ネットワークを多くのトランザクションに対応させることができます。
その結果、売り手側も素早く認証ができることが大きな強みであると言えます。同時に金額の大きな商品を販売するときは、多くの認証を待つ事もできます。
マイニング
採掘者は1ブロック発掘するごとに25コインが与えられます。この数は約4年ごと、840,000ブロックごとに半減していくように設計されています。
したがって、Litecoinネットワークでは、Bitcoinのおおよそ4倍の量の通貨、約8400万枚のLitecoinが生成される事になります。
引用 https://litecoin.org/ja/
Segwit(セグウィット)について
ライトコインはトランザクションの量が増え、スケーラビリティに対する問題が出てきました。スケーラビリティに対する問題とは、ユーザー数が増えることで、処理が遅くなってしまい、トランザクションの承認にかかる時間が長くなってしまう問題です。
また、これだけでなくマイアビリティ問題(トランザクション展性)という問題も抱えていました。これは第3者や悪意のある受取人が、トランザクションデータを改ざんし、2重取引を起こすことができてしまうという問題のことです。しかし、この問題はそもそもビットコイン(Bitcoin/BTC)のブロックチェーンの仕組み自体の問題であったため、簡単に解決できる問題ではないと考えられていました。
これらの問題の解決策として2017年4月末、Segwitという機能が導入されました。
SegeitとはSegrated Witnessの略語で署名の分離ということです。Segwitを導入することによってトランザクションに対する署名をなくし、トランザクションから独立した署名領域(witness)を用いて署名をすることです。
Segwitの仕組み
マイアビリティ問題はトランザクションデータを改ざんされることによって生じる問題です。つまり2重取引を引き起こすにはブロックチェーン上のデータを改ざんする必要があります。
Segwitはこの改ざんされてしまうデータ部分をオフチェーンにすることでマイアビリティ問題を解決しようとしました。
また、今までブロックチェーンに書き込まれていたデータのうち一部をオフチェーンにすることで、承認するトランザクションサイズは小さくなり、トランザクションの承認にかかる時間も短くなります。
このようにして、Segwitを導入することで、スケーラビリティの問題、マイアビリティの問題の両方を解決しました。(スケーラビリティに関しては完全に解決したわけではありません)
ライトコイン(Litecoin)のメリット
決算スピードが速い
ライトコインと同じ仕組みを持つビットコインの決済は約10分かかると言われています。これはトランザクション(取引)の承認が得られるまでの時間を示しています。決済量が大きくなると、送金詰まりなどが発生し、さらに時間がかかることもあります。
一方のライトコインの決済スピードはたったの2.5分というとても短い時間で決算をすることができ、ビットコインの約4倍ものスピードになると言われています。もともとライトコインは、ビットコインの大きな課題であった決済スピードを改善し、少額決済に特化を目指したものであると開発者のリー氏が語っています。
また、「決済に時間がかかるビットコインは高額な買い物に向いている。そして決済が早いライトコインは日常的な買い物に向いているだろう。」とも述べています。
発行枚数が多い
仮想通貨には発行上限が決められているものが多く、その発行枚数が上限に近づけば近づくほど希少性が高まり、価格が上昇していきます。例えばビットコインは2100万までと上限が決まっています。
残りの埋蔵コインはマイニングによって手に入れるしか方法はなく、この発行上限があるからこそマイニングの需要が保たれているのです。一方のライトコインは、8400万枚を発行上限としており、ビットコインの約4倍に相当しますね。
これは先ほど紹介した決済スピードに合わせて発行していると言われており、ビットコインより4倍速く決済できるので、発行枚数も4倍になっています。ビットコインと比べて希少性はないので価格が高騰する可能性は低いですが、市場に出回る量が多いので、活発な取引が期待できる仮想通貨だと言えます。
マイニングの難易度が低い
ライトコインが持つ3つ目の特徴は、マイニングの難易度がビットコインと比べて低いことです。ビットコインと比べてトランザクションが早く承認されるので、ライトコインのマイニングは一般的な性能のPCでも可能となっています。
とはいえ初めての方がマイニングで報酬を得るのは難しいのでまずは取引所で購入することをおすすめします。
人気が高い
日本の仮想通貨市場ではライトコインがあまり話題に上ることがなく、人気度は低いと感じると思いますが、アメリカでは人気が高いです。
その理由の一つとして、取引所の問題がありました。ユーザー数1000万人以上を持つアメリカ最大の仮想通貨取引所であるコインベース(coinbase)と同企業が運営するGDAXで取引できる通貨の種類が3種類しか無く、2017年12月21日までビットコイン・イーサリアム・ライトコインでした。このことがアメリカで人気が高い理由の1つと言われています。また、その間にコミュニティも発展しました。
ライトコイン(Litecoin)のデメリット
ライトコイン最大の敵とは?
ライトコインのデメリットというよりも、最大の敵はビットコインキャッシュです!
ライトコインはビットコインの欠点である「取引のスピードと送金手数料の高騰」を補うことが存在意義として見ている市場参加者が多かったのですが、そのライトコインと似たコインができてしまいました。
それが、ビットコインキャッシュです。
ビットコインキャッシュは1ブロックあたりの容量をビットコインやライトコイン8倍である8MB、さらにハードフォーク(プログラムのアップデートのようなもの)をしなくても32MBまで拡張できる仕様です。
ブロック生成間隔はビットコインと同じ10分であるが、取引きの数(トランザクション数)が増大しても手数料が1円以下を保てる仕組みになっています。(なお、ライトコイン手数料は30円前後。取引が増えれば高騰してしまいます。)
さらに、ビットコインキャッシュはビットコインネームブランドを踏襲していて、ビットコインマイナーの政治力・関連する取引所のマーケティング力も大きく、最近ではビットコインキャッシュをビットコインに代わる基軸通貨にする動きもあります。
アルゴリズム
ライトコインはScryptという暗号生成アルゴリズムを用いています。これに対しビットコインはSHA256というアルゴリズムを用いています。
簡単にいうと、ビットコインのマイニングはより高度な処理能力をもち高額な電気代を要するコンピュータしか参入できず、それを解消しようとしたのがライトコインのアルゴリズムです。具体的には、このアルゴリズムはマイナーが高度な演算能力を持ったマシンを使った場合にも、ナンス値の算出に時間がかかるように設計されたものでした。
しかし、最近では専用の機器を使うことで、このアルゴリズムで生成された暗号を非常に効率よくマイニングすることが可能になってしまったため、PoWが破綻してしまうおそれがあると指摘されています。
また、Scryptという暗号アルゴリズムはマイナーなため、SHA256と比べると、まだ発見されていないバグがあるのではないかという懸念もされています。
ライトコイン(Litecoin)のロードマップ
ライトコインのロードマップを載せておきます。
2019年8月
2回目の半減期(25LTC→12.5LTC)
仮想通貨は半減期の約3ヶ月前ごろからコインは高騰し始め、半減期の少し前で上げ止まる傾向があります。そして、その後元の価格よりもだいぶ高い価格で落ち着きます。2017年7月に半減期を迎えたモナコインも、その前後で倍以上の値がついています。
この半減期で高騰するかどうかは、ライトコインが通貨として生き残る上でターニングポイントになると言えるでしょう。
ライトコイン(Litecoin)の懸念点?
ライトコインの開発者であるチャーリー・リー氏は、保有していたすべてのライトコインをライトコイン財団に売却したことを12月21日に明らかにしました。これはどういうことなのでしょうか。
開発はどうなるのかと思うかもしれませんが、この件に関してリー氏はツイッターで意見を述べていました。
彼がライトコインを手放した理由は、ライトコイン設立者としての発言が大きな影響力を持ってしまい、価格が乱高下してしまうからです。
実際、彼がライトコインに関して発言するたびに、ライトコインの価格に影響を与えるため、個人的な利益のために発言していると批判されることもありました。
ライトコインを手放すことでこういった批判を避けようとしたのかもしれませんね。
オススメ取引所
ライトコインを扱っている取引所でオススメなのは、Binanceと呼ばれる取引所です。バイナンス(Binance)では多くの種類のコインを扱っています。仮想通貨で一攫千金を目指したい方はここで誰も注目していない草コインを調べて投資するのも悪くないかも知れません!
手数料 | |
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手軽さ | |
セキュリティー | |
知名度 |
まとめ
知名度のある仮想通貨ライトコイン(Litecoin)ですが、意外に知らないことも多かったのではないでしょうか。
ライトコインはこれから生き残っていくのかどうか気になります!
ライトコインの未来を信じる人は投資してみるのもいいかもしれません!
余裕資金で、投資することをお勧めします。
投資は自己責任・自己判断でお願いいたします。