今回はハッキング事件で有名になった仮想通貨『NEM』について紹介して行きます!先に言っておきますが、ハッキングはコインチェックのセキュリティーが弱かっただけでNEMはなんも悪くないですからね!
それでは見て行きましょう!
Contents
NEM(ネム)・XEM(ゼム)とは?
NEMとは、New Economy Movementの略で、ブロックチェーンを用いて新たな経済運動を起こすことを目的としたプロジェクトのことです。
XEMとは、このNEM上で発行される仮想通貨の名前のことで総発行量は8,999,999,999XEMで、約1,600人の投資家に均等に分けられたのが最初です。
ただ、NEM(ネム)の名前が一般に広まっているおりNEM・XEMも、同じようなものだと捉えられていても問題はありません。※取引所でxemと書かれていますが、nemのことなので安心してくださいね!
またハーベストという独自の承認システム・日本企業テックビューロとの提携・コインチェック事件などもあり日本での知名度はかなり高い仮想通貨です。
NEM(ネム)・XEM(ゼム)の価格推移・価格分析
こちらが『Zaif』上場からのNEMのチャートです。2015年3月31日、NEMが公開されてからしばらくは1XEM=約0.01~0.2円ほどで推移していました。この時に買っていたらなーとか思っちゃいますね笑
その後、2016年7月にZaifに上場し多少価格は上がりました!ただ、それでも1円未満だったんです。
そのあと、大きく価格が動いたのは2017年4月から5月にかけてです。
4月にはNEM公式のiOSアプリのサービス開始などがありましたが、他の仮想通貨を見てもこの時期は急速に伸びていることから、仮想通貨全般の急激な成長が大きく影響していると考えられます。この時、リップルも一気に値段が上がりました!
その後価格が下がっていったのは、特に好材料が無い中急騰のバブルが弾けたからといったところでしょう。
2017年8月になると、下がり続けていた価格が再び上がり始めます。これは、テックビューロが日本初のICOプラットフォームであるCOMSAを発表したことに起因します。COMSAのホワイトペーパーではNEMの技術を活用していくことが述べられており、期待が高まったのだと考えられます。
2017年11月にはmijinでのカタパルトのβテストプログラムが開始され、NEMにおけるカタパルト実装への期待が再び高まってきています。
そして2017年12月から1月にかけ、ビットコインの大きな上昇に伴い本格的なバブル相場が形成されました。
これにより一時240円越えと言う価格をつけました。
しかし、その後バブル相場の崩壊・コインチェック事件により価格は急落し一時20円代を割る水準まで低下しました。なんと10分の1です。
現在(2018年5月)のところ30円付近で推移しています。コインチェック再開・SBI開設など仮想通貨市場がまた盛り上がれば、NEMの価格は見直されるのではないかと考えています。
NEM(ネム)・XEM(ゼム)概要
開発組織 | NEM |
---|---|
通貨名・通貨単位 | XEM |
総発行数 | 8,999,999,999 XEM (新規発行なし) |
アルゴリズム | PoI (Proof of Importance) |
ブロック生成間隔 | 約1分 |
これがNEMの概要です。ビットコインなどと比較するとブロック生成間隔が約1分というのはかなり早く、実際に送金してみるとその早さに驚かされます。
また、NEMは他の仮想通貨と違い大きな違いがあります。
それが、アルゴリズムの違いと、マイニングではなくハーベスティングと呼ばれる仕様になっていることです。
アルゴリズムの違い
NEMは、ビットコインのPoW(Proof of Work)、イーサリアムのPoS(Proof of Stake)に対して、PoI(Proof of Importance)と呼ばれるアルゴリズムを採用しています。
このアルゴリズムは、どうしてもより資金のある人に力が偏ってしまうPoWやPoSの問題点を解決するために導入されました。
PoIにおいては名前の通りImportance(重要性)が重視されるわけですが、この重要性はどのように評価されるのでしょうか?
この重要性を示すPoIスコアは、XEMの保有量だけでなく、一定期内の取引量にもよって決められています。具体的には、スコアが加算されるためには
・1回に1000XEM以上の送金をする
・既得バランスが10,000XEM以上のユーザーとの取引をする
・取引が30日以内である
といった条件を満たした取引をする必要があります。
このPoIスコアはハーベスティングのしやすさに影響し、よりスコアの高い人の方がハーベスティングしやすくなります。
このPoIスコアは、自分のNano Walletのアカウントから確認することができます。
ハーベスティングとは
先ほどから出てくるハーベスティングとは一体なんのことなのでしょうか?
先に、マイニングという言葉をご存知ですか?
仮想通貨についてあまり詳しくないという人でも、「マイニング(採掘)」という言葉は聞いたことがあると思います。これはビットコインなどの仮装通貨における承認作業のことです。基本的には、マイニングをすることで対価として報酬をもらうことができます。
NEM(XEM)においてこのマイニングにあたるのが「ハーベスティング」です。ハーベスト(収穫)の仕組みは先ほど説明したPoIに基づいて行なっています。
ハーベストはマイニングとは異なりハイスペックなコンピューターも電力も必要ないため、参加条件を満たせば(既得バランスが10,000XEMを越えれば)誰でも簡単にすることができ、これによって承認作業の中央集権化を避けています。現在の価格ですと約30万円分のXEMを持っていれば行うことが可能です!
また、ハーベストにはローカルハーベスティングとデリゲート(委任)ハーベスティングの2種類があります。
どちらも一般のPCで簡単にできるのですが、特によく話題になるのはデリゲート(委任)ハーベスティングです。
デリゲートハーベスティングでは、スーパーノードなどに作業を委任することで自分のPCは電源を落としたままでも報酬が貰えてしまいます。
ハーベストをできる確率はNEMへのコミット率(PoIスコア)が高いほど高くなりますが、正直そこまで大きな収入にはなりませんがお小遣い程度だと思ってやってみるのも悪くありませんよ!
ネームスペースとモザイク
NEMは、ネームスペースとモザイクと呼ばれる独自トークン(仮想通貨のようなもの)を発行する機能があります。簡単にポイント機能を導入できたり、ICOが出来たりと非常に便利な機能です。それでは詳しく見ていきましょう。
ネームスペース(namespace)
NEMのネームスペースとは、インターネットでいうところのドメインのようなものです。
それでは具体例を見ていきましょう。
bitcoinというネームスペースがあった時に、サブネームスペースとしてcoin、その下のサブネームスペースとしてokaneがあったとします。このとき、「bitcoin.coin.okane」といったように表記されます。
図にすると以下のようになります。
このようなイメージですね。
またこのネームスペースを使う手数料がかかり、1年あたり100XEM、サブネームスペースを使うには1年あたり10XEMの手数料がかかります。
モザイク(mosaic)
モザイクはネームスペースやサブネームスペースで発行される仮想通貨のことです。
ネームスペースをドメインとすれば、モザイクはWebサイトのようなイメージです。
そもそもXEM自体もnemというネームスペースで発行されたモザイクであり、「nem:xem」というように書き表されます。※これがNEMとXEMの違いです。
モザイク発行には10XEMの手数料がかかり、1年ごとにさらに10XEM支払う必要があります。
NEMでこのモザイクを使うことによってポイント機能を簡単に導入したり、ICOを行ったりできるわけです。
国内の有名なICOでは、COMSA(コムサ)
国外ですと、Bankera(バンクエラ)
もNEMのモザイクを用いてICOを行いましたね!
また芸人のたむけんさんも非常に興味を持っており、焼肉たむらにNEMのモザイクでポイント機能を実装する予定みたいです!
NEMを購入することができる取引所は?
それでは実際にどこでNEMを購入することができるのでしょうか?
国内の取引所・海外の取引所のオススメするNEM取り扱いのある仮想通貨取引所についてランキングにして見ました!
手数料 | |
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知名度 |
Zaifについての記事はこちらから!!
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知名度 |
バイナンス(Binance)についての記事はこちらからどうぞ!
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NEMの将来性は?
NEMには以下の可能性と問題点があります。
・コインチェック事件でイメージが悪い
・競合であるイーサリアムが強い
・カタパルトを控えている
・日本でのコミュニティーが強い
コインチェック事件でイメージが悪い
コインチェック事件で多くの人にNEMは危ないものだという認識が広まってしまいました。そのため、新しく仮想通貨を始める人がNEMを選択しないという可能性があります。
また、実際に流出したNEMは売り捌かれ大きく価格が下落しました。
このイメージを払拭するにはまだしばらく時間がかかりそうです。
競合であるイーサリアムが強い
NEMは簡単に言ってしまえば、何でもできるプラットフォームを目指しています。他にも同じようなプロジェクトは多数ありますが、その中でも最も強いのが
イーサリアム(Ethereum)です。
イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額を誇る仮想通貨ですが、イーサリアム上で作られたプロダクトはすでに数多くあり、プラットフォームとして一定の成功を収めています。
またすでに行われているICOの多くは、イーサリアムで行われており、NEMが同じ路線で行ってしまっては、差別化が図れず存在価値が薄くなっていってしまう可能性があります。
カタパルトを控えている
カタパルト(Catapult)とは、テックビューロ株式会社が開発するプライベートブロックチェーン技術mijinのアップデートされたバージョンのコードネームです。
mijinはもともとNEMのブロックチェーン技術をもとに開発されており、今度は逆にmijinのカタパルト(Catapult)の技術をNEMに導入する予定となっています。
mijinはもともとJavaによってプログラムされていましたが、カタパルト(Catapult)ではC++ではじめからすべてプログラムが書き直されています。
C++言語というのは、人間に理解しにくい言語である反面、コンピューターが高速で処理を行える言語です。
簡単に言えば、めちゃくちゃすごいアップデートだという感じです!
その結果、カタパルトでは毎秒数千件のトランザクションを処理することが可能でなり、ビットコインやイーサリアムで懸念されているスケーラビリティ問題を解決できるのではないかと思われています。
日本でのコミュニティーが強い
NEMのファンが多く、またコミュニティが強いため様々なサービスやイベントが行われています。
NEM決済のできるフリーマーケットnemket(ネムケット)が開催されたり、NEMでの支払いができるフリマサイトnemche(ネムシェ)ができたり、nemcafe(ネムカフェ)という数百人規模のイベントが行われたりと、NEMberによってNEM決済のできるサービスやイベントが展開されています。
まとめ
今回は仮想通貨NEMについて紹介しました。
色々と書きましたが、最後にまとめさせて頂きます!
・PoIと呼ばれる独自のアルゴリズム
・マイニングではなくハーベスト
・モザイクという独自トークンを発行できる
・カタパルトという大型のアップデートが控えている
こんな感じですね!
NEMは、コインチェック事件でイメージが悪くなりましたがNEM自体には何の問題もありません。早く、信用を回復して欲しいですね!
NanoWalletの使い方・モザイクの発行の仕方などまだまだお伝えしたいことはたくさんありますが、また別記事にて紹介させて頂きます!